こんにちは!
新米義足ユーザーのこぶちゃんです。
ついに・・・念願の仮義足が完成しました!!(安堵)
自分が期待していた以上の義足の出来栄えに思わず笑みがこぼれてしまいました^^ 借りていた部品ではなくて、全部自分の物になった感覚はやっぱり違いますね。
もちろん見た目だけではなくて、性能も上がっているので、チェックの段階よりもやっぱり歩きやすくはなっているかなと思います。
丹精込めて作って頂いた義足は大事に使っていきたいですね!
そんな仮義足の採型の様子と仮義足の写真を載せているので、これから義足を作る方はぜひ参考にしてみてください。
採型の手順
私は断端が少し浮腫んだ状態の時間帯に採型しました。
浮腫んだ時の断端に合わせて少し大きなソケットを作っておくと、足が入らないっていう心配がなくなるみたい。
ソケット部分の採型は採型室で行います。 義肢装具士ふたりがかりの作業です。断端をむき出しにした状態で膝までの短い股引を履いた後、台に登って採型スタートです。
腰から断端にかけて石膏を塗った包帯をグルグル巻きに
詳しいことはよく分からないのですが、水と石膏(?)が入ったバケツでふやかした包帯をグルグル腰の辺りから断端にかけて巻いていきます。
できるだけ正確な型を採るために、隙間がないようにギュッと断端に這わせるようにして包帯を巻いていました。
座骨あたりをギュッと押して型を取る
時間が経つと石膏が固まるそうなので、しばらく直立不動のまま待っていたのですが、その間座骨辺りをギュッと下から抑えられていました。
義足は座骨で体重を支えるので、この場所を正確に採型するのが非常に重要だそうです。
座骨って触られる経験ないから、なんか変な感じだったな(笑)
断端の周径を調べる
最後に、断端の周径を3か所測って採型の作業は終了しました。
後は完成を待つだけです。担当の義肢装具士さんは1週間ほどで仮義足のソケットを仕上げてくれました。
型取りの様子
これは、ちょうど型取りして石膏を塗った包帯が固まるのを待ってから撮った写真です。
包帯で巻かれた断端が蚕の繭みたい・・・!
チェックソケットの採型も今回と同じような手順で行いました。
包帯が固まってきたら、スポッと断端から引き抜きます。その後、型取りをしたソケットの型に義肢装具士の方が手を加えたらソケットが完成するそうです。
型取りにかかった時間は15分もなかったぐらいなので、片足立ちでも十分に耐えられるはずです。
念願の仮義足が完成しました
ついに待ちに待った義足が完成しました!想像通り…いや、それ以上の出来栄えだったので大満足です^^
自分の義足っていうだけで、愛着が湧きますね。大事に使っていこうと思います。
仮義足の外観はシンプルに黒を基調
シンプルなデザインが好きなので、全体的に黒を基調とした配色にこだわりました。ソケットもパイプもカーボン製で黒ベースです。
シンプル・イズ・ザ・ベスト。
黒に統一して足を出来るだけ長く見せたかったっていうのも黒一色にこだわった理由(笑)
ライナーのピンがソケットの中心にしっかり入れられるように、指1.5本分くらいの小さな穴を前方に開けてもらいました。また、ピンを奥に差し込むための取っ手の部分も、健足側の内ももに当たらない場所に設置してもらいました。
細かい注文にも嫌な顔一つせずに対応してくれた担当の義肢装具士さんには感謝しかないですね。
ソケットの中はオーストラリアの先住民、アボリジニのスカーフを使用
外に柄を入れることも考えてみましたが、服とぶつかると思って、代わりにソケットの中に柄を入れることに決めました。
用意したのは、祖母がオーストラリアに旅行に行った際にお土産物屋さんで購入したアボリジニのスカーフ。素材はポリエステルで、大きさは大体50センチ四方ぐらいだったと思います。
元々幾何学模様が好きで、アボリジニ・アートのような柄の生地を探していたので、ちょうどその時にこのスカーフが見つかって良かったなと思いました。
光に当てると青の色が明るく見えましたが、義足の中に入れると少し暗くなったかなという印象です。
担当の義肢装具士の方が、スカーフのどの部分を使うのか質問してくれたり、柄が分断されないようにうまく繋ぎ合わせてくれたり、細かい点にも気を配ってくれたのがとても嬉しかったです。
前から撮った全身の様子
サイボーグ感が出てますね。
断端がもう少し痩せていたら、ソケットもその分小さくなったのかなとは思いますが、まぁ上出来かなと思います。
外来で来る患者さんのソケットを見ていると、誰一人として同じ義足を持っているわけではないのだと気づかされます。それぞれオリジナリティやこだわりのポイントがあるので、そこからその人の個性が見えますね。
仮義足の履き心地は?
仮義足の履き心地はチェックソケットと比べるといい…気がします!
プラスチック製からカーボン製のソケットに変わったことで足全体が軽くなりました。
ソケットが軽くなると、前よりも足取りが軽く感じるよ!
今の段階でもソケットのフィット感が増したなと感じているので、時間をかけて断端がソケットに合うように変化すると、さらに履き心地が良くなるのかなと期待しています。
ただ、まだ内もものあたりや皮膚がソケットに圧迫されているので、微調整が少し必要ですが、完成はもう間近だと思います^^
まとめ
以上、ソケットの採型作業の様子と完成した仮義足をご紹介しました。
これから毎日履くことになる義足なので、細かいディテールもこだわって良かったなと思います。
デザイン面でも機能面でも自分の納得のいく一本が出来れば、毎日履きたいなと思える義足に近づけることができるはずです。
義足を履いて外に出かけるのが楽しみですね^^
記念すべき第一号の義足になりますが、これからどんどんその数も増えていくので、変わらず素敵な義足を作ってもらえたらいいなと思っています。
「自分の足」を作ってくださった担当の義肢装具士の方には感謝の気持ちでいっぱいです。