こんにちは!
新米義足ユーザーのこぶちゃんです。
ついに10週間に及ぶリハビリが終わりました。
リハビリ最終週は、義足の最終調整と自転車乗りを中心に行って、すべてやれることをやりきって退院しました。
いざリハ室を離れて大海に投げ出されると思うと、不安な気持ちもなくはないですが、何かあればいつでも相談できるような場所があるのは心強いですね^^
これからは調整が必要になり次第外来で診てもらうことになったよ。人によっては毎週決まった曜日に来ている人もいるみたい!
リハビリの途中でも先輩義足ユーザーの方とお話する機会がたくさんあって、いつでも義足の相談に乗るよと声をかけて頂きました。
普通に生活していれば義足の方と出会うこともないので、リハビリセンターを通して出会いが増えたのはとても嬉しいことですね。
日常生活にも慣れてきたら、ランニングやボルダリング、水泳など障がい者スポーツにも挑戦したいと思っています。
仮義足の最終調整
仮義足のソケットはチェックソケットと比べるとフィット感が全然違っていいですね。
断端にソケットがピッタリくっついている感覚が強くなったかな。
退院後の調整を最小限に抑えるためにも、最終週はリハビリよりも義足の微調整を中心に行いました。
内股の擦れが一番気になったので、ソケットの縁を削ったり折り曲げて修正してもらいました。
しつこいくらい細かいところの調整をお願いしてしまったのですが、徹底的に気になるところを修正したことで退院時には不快感がまったくない状態で歩くことができました。
ライナーも適当な長さでカットしてもらって、縁の部分もひび割れでライナーが劣化しないように、糊で固めてもらいました。
15年ぶりの自転車!
小学生以来、15年ぶりに自転車に乗りました。
案外体は覚えているもので、とりあえず「支えてもらいながら」自転車に乗って漕ぐことはできました。
でも、足があった頃に自転車に乗っていた感覚とは全く違いましたね。すぐに自転車に乗れた方もいましたが、私は少し練習が必要かなと感じました。
サドルのまたぎ方にもコツがいる!
足があった頃は、ペダルに足をかけて助走をつけながら乗り込んでいましたが、義足の場合はそうはいきません。
自転車を止めた状態で乗る方が安全なのかなと思います。
その方法ですが…
① 義足側で立って、サドルをまたぎながら健足側を床につける
② 両足をつけた状態からお尻をサドルの上に持ち上げて座る
サドルをまたぐのも意外と一苦労ですね^^; ソケットが一瞬内股に食い込む感じが地味に痛いです(笑)
ん?義足がペダルから落ちる…
やっと乗れたと思っでも、すぐに走りだすことはできません。
まずは、義足のつま先部分をペダルの上に固定させます。
ひとまずこれで準備完了です。
ただ、自転車が動き出すとよく分かるのですが、ペダルを回転させるとすぐに義足がペダルから外れてしまいます!
外れる度に元の位置に戻さないといけないので、なかなか前に進みません(笑)
そうならないようにするには、義足のソケットの裏側を常に下に押すイメージを持って義足側のペダルを漕ぐ必要があります。
口で言うのは簡単ですが、これがなんと言っても難しい…
がっつり義足側で漕ぐというよりも、健足側のペダルの回転の勢いで義足側を回して、義足がずれないように固定させることに集中するほうがうまくいくようです。
支えてもらいながらだけど、自転車を漕ぐ爽快感がたまらない!
自転車を漕いだ時の風を切る感じが好きで、それをもう一度感じることができて純粋に嬉しかったです。
実際に外で乗る前に練習はしないといけないと思いますが、練習さえすれば自転車に乗れる可能性が見えたことだけでも大収穫でした。
今年の夏にサイクリングにでも挑戦出来たらいいですね。
兵隊歩きってどうやったら修正できる?
体力が十分にある時は比較的綺麗に歩けるのですが、力尽きてくるとフォームが崩れてしまって、急に兵隊歩きのような歩き方になってしまうのが今の最大の課題です。
左の義足側をコントロールできている感覚があまりなくて、反動で投げ出された義足をそのまま前に出してしまいます。
断端の筋肉を強化することを勧められたよ。坂の上り下りとかが効果的みたい!
それと、健足側の踵が地面に着く瞬間に義足も屈曲していると、より自然な歩き方に見えるそうなので、意識しながら歩いてみようと思います!
リハビリ10週目の様子
退院直前に撮った動画です。
この3カ月間の成果が出てはいるかなと思います^^
まだまだぎこちなさの残る歩き方になっていますが、外を歩きながら少しずつ修正していきたいと思います。
自分にとって心地の良いテンポは普通の人と比べると遅いみたい…しかも、左右の足でテンポが違っているから、義足独特の歩き方になってしまってるね^^;
リハビリが終わって思うこと
3カ月前は義足で歩けるイメージが全く湧かなかったですが、今では義足ならどこへでも行けるし、何でもできると思えるようになりました。
義足も前よりも好きになって、鏡に映るサイボーグ姿に自信が持てるようになりました。
こう思えるようになったのも、ひとえに毎日根気よくリハビリに付き合ってくれたスタッフの方々のおかげ。
義足を履きたくなくなってしまった時期に精神的にも支えてもらって、「頑張って義足で歩けるようになると行動の範囲も広がるよ」と背中を押してもらいました。
同じ時期にリハビリをしていた方とも、年齢性別は違えど、みんな和気あいあいと楽しくリハビリができたこともリハビリを頑張る原動力になったと思います。
義足は可能性を制限するものではなくて、むしろ見方さえ変えれば、他の人が経験できない世界を経験できる可能性を秘めているものだと思います。
まとめ
3カ月のリハビリは長いようで短かったです。
リハビリセンターを離れるのが少し寂しいなと思ってしまうぐらい、スタッフや他の患者さんとリハ室で過ごした時間は自分の人生にとってかけがえのない時間になったと思います。
確かに人生は一時期ストップしてしまったような感覚になって、もどかしさや焦りを感じることもありました。
でも、その時間は無駄だとは思っていません。自信を取り戻し、現実を受け入れるのに必要な時間だったと思うからです。
社会復帰するこれからが試練の連続かもしれないですが、スタートラインに立てたことが素直に嬉しいです^^