こんにちは!義足ユーザーのこぶちゃんです。
陸上の練習を本格的に始めてから半年が経った今年9月に、初めて義足で陸上大会に出場しました!
コロナの影響で大会が相次いで延期や中止になっていましたが、感染者の数が少し落ち着いたので開催されることになりました。
デビュー戦は健常者の陸上大会です。つまり、健常者の選手と一緒に走ることになります。
最初からハードルが高いです(笑)
ド緊張の中大会に参加しましたが、その結果はというと、100m 21"12。
練習で出した自己ベストには及びませんでしたが、初戦としてはまずまずの結果だと思います。
初めて板バネをつけた日から1年半。最初は板バネで立つのがやっとだったのに、今では誰の手も借りずに走れるようになりました。
始めた当初はこんなに走れるようになるとは思っていなかったので、大会に出られただけでも素直に嬉しいです。
次戦は11月末に福島で開催されるパラの陸上大会です。今年の目標は「20秒を切ること」。
今年最後の大会になると思うので、頑張って目標達成したいと思います!
今回は、初めて大会に出場するまでに準備したことや大会の様子を書いていこうと思います。
ブログの最後にレースの動画も載せているので、是非見てみてください!
念願の大会デビュー!
初めて競技用の義足をつけて走ったのが20年3月。
本格的に陸上の練習を始めたのが21年3月。
そして、大会に出場したのが21年9月。
競技用の義足で走り始めて1年半後に大会に初めて出場したことになりますね。
この1年半の間に出場できる大会は何度かあったのですが、コロナの影響で相次いで大会が延期、中止になってしまいました。
目標にしていた大会が相次いで中止になってしまったのでモチベーションが下がった時期もありましたが、その分練習に集中する時間が確保できたので結果的には良かったと思っています。
走り始めた時は100mを走りきるのが精いっぱいだったけど、今では100mを何本も走れるぐらい体力がついたよ。初めは30秒近くかかっていたけど、この1年半で10秒縮めることができたよ!
大会前の準備
今回は健常者の陸上大会に参加したので、パラの陸上大会とは雰囲気もルールも違います。今回は健常者の大会ルールに合わせて大会前の調整を行いました。
スターティングブロックの位置確認
健常者の陸上大会ではスターティングブロック(通称)スタブロを使ってスタートすることがルールで規定されています。
大会に参加する義足ユーザーも例外ではありません。
スターティングブロックを使わないといけないと知ったのは、大会の1カ月前。3点支持(片手)からのスタンディングで大丈夫だと思っていたから、ルールを知った時は正直焦った!知ってkらはスタブロを使った練習に切り替えたよ。
練習のポイントは、自分にあったスタブロの位置の確認とスタート時の静止。
スタート時に自分でスタブロのセットをしないといけないので、義足が出やすいブロック位置を練習中に確認しました。
ブロック位置によっては体が前傾姿勢になりすぎて義足が出しにくかったりするから、自分なりに調整が必要。スターティングラインから足何歩分の場所に置くとか分かっているとセッテイングしやすくなるよ。
スターティングブロックの位置が決まってからは、ただひたすらスタートダッシュ(SD)の練習です。
タイムを縮める目的でスタブロを使用することが一般的ですが、私はスタートの合図に合わせてスタートを切れるようにすることが目標でした(笑)
実は、スタブロでのスタート以上に苦戦していたことがあります。それは、スタート時の静止です。
On your mark, set....のsetの時には完全に静止をしないといけないんだけど、前傾姿勢になっているから腕がプルプルしたり、腰に添えた手が無意識に動いたりしていたんだよね。動いているとスタートの合図ができないし、警告や失格を受ける時もあるみたい!
一緒に練習している人には、「手ピクピク動いちゃってるよ~(笑)」と何度も指摘されました。
失格だけにはなりたくなかったので、Setと言われたら絶対に手を動かさないということだけを意識して試合に臨みました。
スパイクシューズでの練習
大会を意識していなかった頃は普通のランニングシューズを履いて練習をしていましたが、大会ルールでスパイクシューズの着用が規定されていたということもあって、大会2カ月前からはスパイクシューズを履いて走るようにしました。
最初はスパイクがタータンを掴むグリップ感に慣れなくて、足が上がらなかったり、躓きそうになったりしたこともあったよ。でも慣れてきたら、むしろスパイクシューズの方がしっかり地面を蹴ってる感覚があって走りやすいと感じられるようになったかな!
スパイクはトレーニング用のランニングシューズより硬いので、試合の数週間前には履き慣れておいたほうがいいでしょう。
スパイクシューズを自分で買うことも考えたのですが、シューズバンクで自分のサイズのスパイクシューズが残っているということだったので頂くことにしました。(後日新しくスパイクを購入しました)
義足で陸上やっている人は片足しかスパイクシューズを履かないから、もう片方が余ってしまうんだって!その余ったものを頂いたよ。普段は23cmの靴を履いているけど、スパイクは若干大きめの24cmがジャストフィットだったよ。
走り始めたばかりの人は、購入する前に片方余ってないか周りに聞いてみてもいいかもしれません。
レーシングウエアの準備
試合にはスパイクシューズの他に試合用のレーシングウエアが必要です。
レーシングウエアといっても、ノースリーブと短パンのセットアップであったり、袖付きのレーシングシャツとレーシングタイツであったり、さまざまな種類があります。
人それぞれ好みがあるので、デザインや動きやすさでウエアを選ぶといいと思います。
試合に出ている人を見る限り、ノースリーブタイプのウエアを着ている人が多かった印象です。
私は袖付きのレーシングシャツとレーシングタイツで試合に臨みました。
ウエアは直前に用意すればいいかな~って呑気に構えていたら、配達まで時間が予想以上にかかることが分かったから慌てて借りた(汗)早めの準備が大事だね!
私のように直前に慌てることがないように、事前に準備しておきましょう。
大会の様子
高校生以来の大会出場ということもあって、当日の朝はお腹が痛くなるぐらい緊張しました。
競技場に着くと速そうな中学生や高校生がたくさんいたから緊張度はMAX!アップで走るだけでもなんだかソワソワしてしまった(笑)
しかも、両隣のレーンを走ったのは陸上部の現役高校生。
「自分が一番最後にゴールするんだろうな~」というのは分かりきっていたので、逆に自分の走りに集中することができました。
水色のレーシングウェアで走っているのが私です。
動画で見ると力の差は一目瞭然ですね(笑)課題はたくさん見つかりましたが、思い出になる試合になりました。
次戦は福島のパラ陸上大会です。大会まで1ヶ月をきったので、最後の追い込み練習を頑張りたいと思います。