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【有酸素運動なら水泳】義足の人がプールを利用するまでの流れと注意点を解説

こんにちは!義足ユーザーのこぶちゃんです。

つい先日、義足になって初めて東京体育館のプールに泳ぎに行きました。

人工関節の手術を受けてからしばらくの間プールから遠ざかっていたので、泳ぐのは実に6年ぶりです。

こぶちゃん

6年ぶりとあって、気持ちはソワソワ。

実際に行ってみてプールに入るまでの流れが分かったので、義足の人が気をつけるべきポイントなども交えながら解説します。

そもそもプールまでは義足で行くのかな?断端を見せるのに抵抗があるんだけど、人の目が気になったりしないのかな?

義足になりたての人

そんな疑問にもお答えしたいと思います!

本記事の内容

  • 東京体育館の室内プールを選んだ4つ理由
  • プール利用までの流れとワンポイントアドバイス
  • 人の視線は気になった?断端を見せることへの抵抗について
  • 初めて片足で泳いでみた感想

東京体育館を選んだ理由:障害者手帳の提示で利用料が無料だから

今回私が利用したのは、東京体育館の屋内プールです。

都内であればプールは他にもいろいろありますが、東京体育館を選んだのには4つの理由があります。

障害者手帳の提示で施設利用が無料(付き添いも1名まで無料)

◯ 25m/50mプールが完備されていて、施設が充実

◯ 施設の改修を経て、館内がバリアフリー

◯ JR総武線千駄ヶ谷駅/都営大江戸線国立競技場駅 徒歩3分

施設利用料が障害者手帳の提示で無料になるのはありがたいですね。

東京都が運営しているから無料になるみたいで、他の県が発行した障害者手帳でも大丈夫だって!

プール以外にも、トレーニングルーム、スタジオ、陸上競技場を無料で使うことができます。

そして、施設も充実しているところがGOODポイントです。

東京体育館には25mプールと50mプールが併設されていますが、ここまで施設が整っている場所は都内には他にありません。

確かに都内ではTOP5には入る施設の充実度だと思う!

義足になりたての人

改修工事が終わったばかりなので、バリアフリーにも対応しています。館内はどこも基本的にはフラットなので、車椅子の移動も問題ありませんでした。

受付で車椅子を借りて専用更衣室で水着に着替える

義足のままプールに行けるのかよく分かっていなかったので、念のため受付で車椅子を借りることにしました。

貸出用車椅子も無料です!

そのまま通常の更衣室に向かおうとしたところ、係りの人から「広めの専用更衣室がありますよ」と声をかけていただきました。

今回一緒にプールに行った人も義足だったので、遠慮なく使わせてもらうことにしました。

義足姿を見られるのが気になるという方は、専用更衣室をお願いしてみてもいいかもしれません。

着替えが済んだら、義足をつけたまま車椅子に乗って50mプールに向かいました。

更衣室のすぐ横にスロープがあって、そこを少し上がっていくとプールの入り口に到着します。

入り口までは軽い上り坂になっているから、スタッフに車椅子を押してもらったほうがいいかも。

中に入ってプールサイドをみると濡れてはいなかったので、義足を履いて中に入っても問題なさそうだなと感じました。

濡れていると滑ったりする危険性もあるので、不安な方は車椅子で中まで入ることをおすすめします。

プールサイドで義足を脱いでケンケンして入水

プールサイドではライフセーバーの方が数人監視をしています。

プールに入る準備をしていたところ、義足であることに気がついたのか、「何かあればお手伝いしますよ」と声をかけてくれました。

プールから上がる時間を教えれば、車椅子をプール脇にもってきていただくこともできるそうです。

プールに慣れていない方であれば、水深が浅くて手すりのある場所まで車椅子で移動して、そこからお尻をついて入水する形が一番安全な方法かなと思います。

私は問題なさそうだと判断して、義足を脱いでそのままケンケンでプールに向かいました。

ただ、途中でヒヤッとするような瞬間もあったので、無理はしない方が良いと思います。過信は危険です。

滑って転んで断端を痛めたりしたら大変だからね。

50mプールのウォーキングレーンからスタート

東京体育館には25mプールと50mプールがあります。

それぞれの特徴をみてみましょう。

25mプール
初心者向け (水泳教室等の開催で使えないレーンがある場合も)
◯ ウォーキング、低速レーン 全6コース
水深1.2m~1.4m

50mプール
中級者・上級者向け
◯ 高速、中速、低速、ウォーキングレーン 全8コース
水深:1.2m~2.2m

義足になって初めて泳ぐ人や泳ぐのが苦手な人は25mプールのウォーキングレーンからスタートしましょう。

ウォーキングなら足への負担もないし、水に慣れるという意味でいいかも!

義足になりたての人

水深も浅めなので、どんなに深いところでもプールの底に足がつくので安心です。

私は元々中高と水泳部に所属していた経験があって泳ぎには自信があったので、50mからスタート。

歩行レーンに入って体を慣らした後に低速レーンに移動して泳ぎ始めました。

しばらく泳いでみて感じたこと。

それは、足がない状態で泳ぐのは思っていたよりも体力的にしんどいということ。

体が反転したりすることなく泳げはするものの、前になかなか進まず体力が消耗されました。

水をかいてもかいても、前に進まない。体力だけが奪われていく…

これまでは両足があったので手の入水とタイミングを合わせてバタ足をして前に進んでいたのですが、片足になったらそう上手くいきません。

以前は何m泳いでも疲れを感じることがなかったのに、今回は50mを数回往復しただけでバテバテでした。

途中からはプルブイ(下半身の浮力を得るために使う水泳の補助具)を足に挟んで腕だけで泳ぐようにしました。

年季の入ったプルブイ

50mクロールをプルブイなしで計測してみたら現役の倍のタイムだった... 足が一本ないことは大きいことだと改めて実感したよ。

そうは言いつつも、2時間プールの中でプカプカ浮かんだり、ウォーキングをしたりして楽しい時間を過ごすことができました!

周りの人の目は気になった?結果、気になりませんでした

最後に、人の目についてお話しようと思います。

義足の人の中には、プールや海水浴、温泉など、断端を見せるシチュエーションは少しはばかられるなと感じる人もいるのではないでしょうか。

確かに人からジロジロ見られていい気分はしないよね。

私自身、今回のプールが不特定多数の人に断端を見られる人生初の機会でした。

陸上競技場でライナーを外して断端を見せる機会があったとはいえ、足がない状態のままスポーツをすることは今までありませんでした。

プールの扉を開けた瞬間、予想していた通り人の視線を感じました。(二人とも義足だったので余計に!)

特に水泳教室に参加している子供たちから足元を二度見、三度見されて、かわいいな~と思ってしまうぐらい素直な反応が返ってきました。

ただ、それも一瞬のことです。

人の視線は全く気にならなかったの?

義足になりたての人

全く気にならなかったと言えばウソですが、もともとあまり気にしない性格ということもあって、周りの人から見られてもあまり気になりませんでした。

むしろ、人工関節が入っていた時のほうが大きな傷や下垂足であることをコンプレックスに感じていたような気がします。

普段から義足をむきだしのまま歩いているということもあって、他人の視線には慣れてしまったのかもしれません。

歳を重ねたから気にしなくなったっていうのもあるカモ? 笑

酷なことかもしれませんが、「慣れる」しかないのかもしれません。

まとめ

歩行レーンでぷかぷか浮かびながら歩いてみるだけでも全身運動になるので、義足をはき始めたばかりの方にもプールはおススメです。

施設が整っているところであればサポートもしっかりしていると思うので、安心して水泳を楽しむことができると思います。

人の視線が気になったとしても、徐々に慣れていくので大丈夫です。義足の人と一緒に行ったりすると、いいかもしれないですね。

この記事の内容を参考に、一度プールに足を運んでみてください!

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